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ALS(筋萎縮性側索硬化症)と鍼灸マッサ-ジ

2021年08月04日

ALSの患者さんを悩ませる症状にはさまざまなものがあります。これらの症状に対する治療(対症療法)は、患者さんの苦痛を軽減し、生活の質(Quality of Life:QOL)を維持するうえでとても重要です。治療にあたって医師は、その症状が患者さんの生活にどのような影響を及ぼすのかを考えながら対応していきます。ALSはさまざまな痛みの症状を伴う疾患です。重症度に関係なく、軽症の患者さんでも痛みを訴える方がいます。痛みには複数の原因が関係していることも少なくないため、まず、その原因を解明することが重要です。
筋肉の痙攣(けいれん)や手足の筋肉のつっぱり(痙縮:けいしゅく)で引き起こされる痛みには、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬が処方されます。しかし、薬を増やすと筋力低下をもたらすことがあるため、QOLやADLの低下が懸念されます。そこで、漢方薬の芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)の使用を検討します。これは抗痙縮剤と併用することができますが、種々の注意が必要であり、服用の際は、医師の指示に従って定期的な検査を受けてください。
また、関節の強ばりによる痛みには、理学療法、鍼灸、マッサージが効果的で、マットの使用や体位の工夫で改善することもあります。
               北祐会神経内科病院 運動ニューロン疾患部門 主任部長 野中 道夫 先生
                      【「田辺三菱製薬 ALSステ-ション HP」より引用】

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